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戦姫絶唱 シンフォギア AXZ 最終話まで観た感想

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 伝説となったライブ『シンフォギアライブ2016』最終日、あの熱狂の中で告知された『4期・5期』の期待値は正直、尋常じゃなかった。シンフォギアのストーリーが12話以上のスケールで構成されるのを望んでいたのは自分だけじゃないはず。 

 装者が増えたことで尺が足りてない疑惑のあるシンフォギアには、やっぱり腰を据えて長期的に作って欲しいと思っていた。詰め込みすぎが良くも悪くも特徴的なのがシンフォギアシンフォギアAXZでもその熱量を発揮してほしいと強く願っていた。

 

 さて期待の第4期、特によかったところをあげていこう。

 

  • 『8話 過去と未来の狭間で』の完成度。

 まずはこの話数に言及しなければならないだろう。4期で積み重ねた描写を一気に焼却して熱い展開に仕上げていた。この熱量こそがシンフォギア、と言いたい。クリスとバルベルデ錬金術と愚者の石。哀しみを背負うクリスとマリア、互いの境遇を認め合うユニゾン。そしてステファン。熱い展開を作り上げる状況がロジカルに組み立てられていた印象がある。というかこの回のためにAXZがあったとも言える。シンフォギアGの10話、『喪失までのカウントダウン』を思い出す。あの戦いの完成度にも近しい情報の投入があった。

 特に、BGMの組み方が良かった。中盤のカリオストロ強襲から、クリスの戦闘曲『GUN BULLET XXX』はその瞬間のクリスの心境を雄弁に語っていたし、そこからのBGM選択も自然だった。ステファン「決意」の蹴りから、同じく「決意」を感じさせるユニゾン曲『Change the Future』が流れるのもいい。カリオストロとマリクリの焦りが曲に乗っかって、最終決戦を想起させる。「あーしの魅力は、爆発寸前ッ!!」なカリオストロが雄々しい叫びを上げて散っていくところまで、流れの必然性が感じられて心地いい。そりゃアレだけ激しく戦ったんだから、敗者は爆発するよね。様式美がある。

 ここの戦闘はシンフォギアとして完成形のように感じる。歌詞とセリフの融合。気合の入った歌声はもはや叫びとなっている。まさに『歌が燃える』。

 あと、マリアさん戦いながら唱うのが巧すぎる。

 他にも

 ・特訓中、司令の目がたびたび光るところ(やっぱこいつもオートスコアラーだろ)

 ・マリアの「遅い! ……だけど良いカオしてるから許すッ!」の溜め。

 ・カリオストロのデカいハート攻撃。(かわいい)

 ・『Change the Future』がG最終話でマリアがソロモンの杖の出力を引き上げバビロニアの宝物庫を開けたときの掛け声「明日をォォォォォォッ!!!」とリンクしてるところ。

 全体的な完成度ではAXZ中随一だと思う。

 

  • 『12話 AXZ』での錬金術師の三重唱。

 「死・を・灯・せ!!!」

 その瞬間、錬金術師3人にスポットライトが当たるところ。

 影で暗躍する「誰かを犠牲にする正義」の持ち主たちが、新たな正義を握りしめて命を燃やす最後の戦いでやっと、闇の中の彼女達にスポットライトが当たる。

 メインテーマである 「一にして全なるモノが死を灯す。」がまさか敵方の話とは。こういうこと普通にやっちゃうシンフォギアが好き。

 死を灯すというテーマは特に秀逸で、シンフォギアGでも扱われたこの「正義ゆえの自己犠牲」はシンフォギアとベストマッチだと思う。主要キャラは死ねないので、錬金術師たちを準主人公まで持ち上げて「死を灯す」ところまで盛り上げる手腕に震える。 

 

 ついに女神ザババ以外のユニゾンが解禁された。GXの『BAYONET CHARGE』が好きだったので他のパターンも聴いてみたくて単純にワクワクした。キャラ同士の信念が歌で重なり合うのは、もうこういう長期にわたる歌アニメでしか実現できない大掛かりな仕掛けなので、シンフォギアの制作陣が羨ましくてたまらない。5期ではキャロルとか奏とかとどうにかしてユニゾンしてほしいです。歌でしか通わせられない想いがあると思うから。

 

  • 旧シリーズのBGM活用

 シンフォギア1期でやってた歌唱曲をBGMにするやつが好きだったので、旧シリーズの曲を聴けるのは嬉しかった。選曲の選択肢が広がったのもいいと思う。(今回の選曲が適切とは言ってない)

 

  • 響が敵と手をとりあえた

 ついに。1期の頃から「戦場(いくさば)で何を莫迦なことをッ!」と怒られていた響が、ようやく届いた。手を取り合うためにアームドギアを持たない響のあり方が報われたことが嬉しい。敵同士なのに「だとしても!!」と吠え立てられることが非常に尊いと思う。かっこよすぎる。

 

  • アダム・ヴァイスハウプトのキャラ

 公式ページの解説で散々無能と呼ばれるかわいそうな人。彼が人形だというのはまったく想像していなかった。やっぱ急に脱いだから、そういう趣味の変態人間にしか見えてなかったというのはある。強いキャラには理由があるのがシンフォギア。この人も真の姿を解放するときに目が光っていたけど……司令ってやっぱり……?

 倒置法でしか喋らないという狂気のキャラ付けがされていたが、三木眞一郎の表現力でやすやすと使いこなしていた。ラスボスの口調が面白いのズルいでしょ。

 そして、彼も哀しみを背負っている。

 「知られたくなかった……人形だと。

 見せたくなかった……こんな姿を!

 だけどもう……頭にツノを戴くしか無いじゃないかぁ僕も同じさ! 負けられないのは!!!」

 最終話のこのセリフは特に好きだ。圧倒的に強者だった統制局長がこんなセリフを吐くなんて、彼にとってもフィーネの力、そしてカストディアンの存在が恐怖であるのが見て取れる。

 ある意味、カストディアンという脅威に立ち向かう「正義」を彼も持ち合わせているのだ。変身後、急転して冷静な口調になるのも悲しい。神の力を喪った以上、彼は何をしたところで手遅れだと感じているのかもしれない。

「砕かれたのさ……希望は今日に」

 あと、口を寄生獣みたいに開けてビームを放つのかっこいい。

 

  • 5期への布石がマシマシ

 アヌンナキ「カストディアン」の降臨。護國の要となる「神の力」を狙う老人たち。原罪を祓われた「2人」の少女。「神の鏡」を纏える少女と、「神殺し」を身に宿す少女。

 ああ楽しみだ、とても。

 

以上。読んでいただきありがとうございました。